青森山田学園
宮本武蔵と巨鯨
作: 塚本 利佳
江戸時代初期の剣客 ・宮本武蔵。
彼は諸国を巡り剣術の腕を磨く中、肥前の国の海上で大きな鯨を退治したという伝説があります。
そして、その伝説をもとにして描かれた 1 枚の浮世絵があるのをご存じでしょうか? 荒れ狂う波と巨鯨、その鯨の背に乗る宮本武蔵は自信に満ち溢れており、凛とした佇まいが描かれた作品です。
古来より鯨は富をもたらす神 "えびす様"の化身であると信じられていました。人々は浜辺に打ち寄せられた鯨を食し、皮や骨、ひげで生活用品を作るなど、全てを余すことなく利用してきました。
地球最大の生物で生態系の頂点に君臨する鯨、他にも様々な生物が身を挺して私たちに多くの恵みをもたらしてくれています。沢山の生物のくらす『海』が危機的状況に置かれています。乱獲や温暖化、海洋プラスチックや環境汚染物質など深刻な問題が起こっています。
このねぶたを通し、鯨をはじめとする様々な生物との付き合い方や『海』を守るために、私たち人間ができることを改めて考える機会になればと思い制作いたしました。