青森市役所ねぶた実行委員会

奉祝の舞 廣田神社 津軽神楽

作: 京野 和鴻




 津軽地方一円の各神社では、一年で最も重要な神事である例大祭に「津軽神楽」を奉納している。

 その起源は、津軽藩四代藩主()軽信(がるのぶ)(まさ)(こう)が亡くなられた際、神職が江戸や京都で神楽の研鑽を積み、信政公が祀られた高照(たかてる)神社(じんじゃ)(弘前市)に奉納したことが始まりとされ、社家である神職しか奏楽することができない神楽である。

 九九六年に創建された「廣田神社」では、信政公に家老として重用され、青森御仮屋の二代目城代として、青森市のまちづくりに尽力した「進藤庄(しんどうしょう)兵衛(べえ)正次(まさつぐ)」が御祭神(ございしん)の一柱として祀られており、毎年六月には、国家の安寧(あんねい)長久(ちょうきゅう)の平和を願って「津軽神楽」を奉納している。

 このねぶたは、天皇陛下の御即位と新たな元号を祝い、新しい時代が災厄や困難に見舞われることのないよう厄を祓うため、天狗の面を被って猿田彦(さるたひこの)(みこと)に扮した神職が演目の1つである宝剣を舞い、五穀豊穣、無病息災をもたらす権現様を祀り、「津軽神楽」を奉納する場面を表したものである。

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