ねぶた愛好会
土蜘蛛
作: 諏訪 慎
源頼光が病で床に伏していたところ、突然、身の丈七尺あまりの怪僧が現れ、縄を放って頼光を絡めとろうとした。頼光が病床にもかかわらず名刀「膝丸」で斬りつけると、僧は蜘蛛の糸を投げつけ、逃げ去った。
翌日、頼光が四天王に命じて僧の血痕を追うと、古塚にたどり着き、中から全長四尺の巨大な蜘蛛が姿を見せ、糸を繰り出し抵抗するが斬り伏せられてしまう。蜘蛛の腹からは、無数の髑髏が出てきた。
頼光の病はその後すぐに回復し、土蜘蛛を討った膝丸は、以後「蜘蛛切り」と呼ばれるようになった。