に組・東芝
朝比奈三郎地獄の屈伏
作: 村元 芳遠
「あさいな」ともよむ。鎌倉前期の武将。和田義盛の三男。母は木曽義仲の妾(めかけ)巴御前という。安房国(あわのくに)朝夷(あさい)郡で育ち、朝比 奈三郎と称す。大力の猛者の一人としてあまねく知られ、能狂言では閻魔は、地獄へ追い落とそうとするが、屈伏され極楽への道案内をさせられてしまう。
仏教説話などを通して、地獄が身近な恐怖であった中世に、閻魔さえもからりと笑い飛ばす庶民の健康な現世主義がバックボーンにある。
そして、現在の世相に照らし合わせてみると、爽快な朝比奈三郎を発見することができます。
つまり、閻魔や鬼は暗い出来事等であり、極楽は、明るい世の中であってほしいという、願いであります。